赤い流れ星3
「なるほど。あんたがタカミーか。」

「あら、誰なの?なかなかのイケメンじゃないの。」

「この人はカズさん、俺の師匠だ。」

「カズさん?あら、カズが二人?」

兄さんもシュウさんも、高坂さんが兄さんのお父さんだとは言わなかったから、私も何も言わなかった。



「まぁ、よろしく頼むな。」

高坂さんが、タカミーさんに片手を差し出した。



「シュウのお師匠さんなら、仲良くしてあげるわ。よろしくね。」

タカミーさんは、力強く手を握りしめた。
シュウさんは、苦笑しながらその様子を見ていた。



「今日はカズさんが来てくれたから、パーティなんだ。
楽しんでくれよな。」

「あん、シュウ、もう行くつもり?
もっと話しましょうよ。」

「悪いな、今日は忙しいんだ。」

シュウさんは、いつもクールだ。
怒ってるタカミーさんを無視して、シュウさんは去って行った。



「もう~、シュウったら!
……ところで、野々村さんはどこなの?」

「こんな所に子供を連れて来られるはずが無いだろう?
家にいるよ。」

「カズの家にいるの?」

「違う。今は野々村さんの家に住んでるんだ。」

「まぁっ!」

タカミーさんは、ひとりで暴れていた。
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