嘘つきラビリンス
「うん、誰かと一緒に住むのって結構難しいから、こういうのって最初にはっきりさせるほうがいいって気づいたの」

「そう……」


まあ、正しいかも。


「あ、3番のは俺の彼女限定でもいいよ。恋羽さんの部屋だもんね。そのときは前もって連絡してくれたら――」

「居ないから変な気を遣わないで!」

「でもすぐに出来るかもしれないでしょう?」

「もう当分男は要らないから!」


そう叫ぶとトーマはクスリと笑って、


「俺も彼女は当分要らないかな」


なんて口にした。

ホストのクセに。


「あとゴミ出しだけど、僕が朝帰っていて間に合うときは出すよ。それ以外は恋羽さんにお願いしていい?」

「そう、ね」


確かにゴミだけはずっと家にあるなんて嫌だ。

って、私本気でこの子と共同生活送るの!?
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