Only

次の日。

優奈と少し早めに登校すると、

王子様はまだ登校してないようで、一安心。

ほっとしてiphoneのカバーを取り替えていたら。

ガラッと少し乱暴に教室のドアを開ける音がした。

王子様のご登校…

よし。

無視しよう。うん。

ドカッと机にカバンを置くと王子様の動きが止まった。

…?

ちらっと顔を上げてみると、

ご立腹モードな王子様の顔。

…Why!?

何かご不満でも!?

「おい、挨拶もしねーのかよ」

…!?

挨拶!?

王子様には挨拶しろと!?

申し訳ございません。

っておいコラ!!


「あぁ、おはよう」

あたしがそう答えると、

王子はムスッとしたまま席につく。


…何、人に挨拶促しといて自分はしないんかい!!

頭にくる。

ったく…

何なのコイツ…


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