Only

暗闇の中で side 光


輝と別れてから、1週間が経った。

別れた次の日、輝が学校に顔を出さなくて心配したけど、

今は俺の隣の席で、友達と笑ってる。


…まだ、少しひきつった笑顔で。

俺にはあまり笑顔を見せなくなった。

避けられてるわけじゃないのに、苦しくて仕方ない。


父さん達の再婚の準備も着々と進められているらしい。

あとは、離婚届けだけだって、父さんが呟いていた。

そして俺は毎晩、輝の夢しか見なくなっていた。


そんな俺らとは裏腹に、学級は今週行われる学校祭の準備で盛り上がっている。

ステージパフォーマンスの準備や、屋台の準備、仮装用の衣装作り。

実行委員に選抜されてしまった俺は、
毎日目が回るほど忙しかった。


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