Only
今日は気持ち良さすぎる程に空は青く
風を穏やかだった。
ようやく落ち着いてきた輝。
「ほら、もう泣き止めよ」
シャツの裾で涙を拭ってやる。
こんな事したことないのに、何故か普通に手が出た。
「うん…本当にごめんなさい。あれは弁償する…」
「あー……あれ、もう売ってねーよ。
…ってか最初から非売品だっつの」
…非売品じゃないけど、本気で弁償されちゃ困るし。
輝が悪い訳じゃねーし…
……ん?
非売品……?
…もしアニメの中なら、頭の上に光った電球が映るだろう。
いい事思い付いた。
「非売品…なの?!でもあたし、そんな大事なもの…」
「…そんな悪いと思ってんなら」
キョトンと俺の顔を見つめる輝。
「お前、サッカー部のマネージャーになれよ」