Only

そして放課後。


5校時は体育だったためジャージのまま部室へ向かった。

まだ時間が早いからか誰もいない。

一人でゼッケンを出していると、仁が
入ってきた。

「お、光早えーな!さては、マネージャー目当てかー??」

がたがたがだっ!

手にしていたゼッケンの入った籠を落としてしまった。

「おいおいおーい、何してんだよー、今日の光大丈夫かよ?」

ヘラヘラと笑いながら言う仁。

…気付かれなかった…よな?

セーーーーーーーーーーフ。

「マネージャーと言えば、光がOK出したんだって?どんな子なんだよー♪お・し・え・ろ・よー♪」

体をくねくねさせながら、俺に近づいてくる仁。

「やめろ、キモい」

「ひっでーなー、まあ、可愛いんだろ??楽しみ楽しみー♪」

「そーかよ」


…俺、結構な嫉妬深さかも。

輝の事を可愛いって言ってるだけなのに、嫉妬してしまう。

馬鹿だ俺…


< 63 / 308 >

この作品をシェア

pagetop