さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
コンサートが終わった。

商店主会の会長が出てきて、お礼を言った。

「私たちから、花束を贈呈したいと思います」
という言葉を合図に、花束を抱えてステージに上がった。

志研さんに手渡すと、志研さんはあたしの手をとって大きく握手した。

花束を司会者に預け、志研さんは客に向かって叫んだ。

「さあ、受験生諸君、お待ちかねの志研とおるの『合格ビーム』の時間です。
みなさんもご一緒に。
せーの、
『ごう・かく・ビーム』」

ちょっと恥ずかしかったけれども、あたしも合格ビームのポーズを決めた。

「ありがとう!

さくら町のみなさんありがとう!

ゆめ通り商店街のみなさん、ありがとう!」




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