【短編】いつも側に
こんなのんびりとしてられない…
着替えようとクローゼットに掛けてある制服に手を伸ばそうとするが…
『ねぇ、いつまでいるの?』
振り向くと呑気にベッドに腰を掛けてじぃ~っと私を見る拓真。
「どれくらい成長したかなって思って」
『なんの成長?』
私の質問を聞いてニッッコリと微笑んだ。
「胸…『出てけーッ!!!』
バンっと拓真を蹴り落として部屋から出
て行かせた。
『たくっ』
小さく溜め息を付いて、制服に着替え始めた。
いつも普通に振る舞ってるけど、拓真の行動一つ一つにドキドキされる。
そう、私は小さい頃から拓真が好き…
でも、この関係が壊れるのを恐れて告白なんてしていない、むしろ出来ない。
幼なじみでも拓真の近くにいられるならこのままでいい…
このままで―…