彼とバスケと私
「私、綺麗な顔なんかじゃないですよ?」
綺麗な顔って言うのは、そう、奈実先輩みたいな……ね。うん。
「コイツ、わかってないみたいなんで許してやって下さい」
私の横に立ち、頭をポンポンしながらそう言う翔樹。
なーにーがー“許してやって下さい“よ!
てかわかってないって何が!
ダメだ、なんかいっぱい言いたいことがある……。
「そんな睨むなよっ」
「ちょ!隠さないでよ!」
無意識の内に翔樹を睨んでいたらしく、それに気づかれて……
それで私の目隠さなくたっていいじゃない!
おかげで何も見えません!!