【短編・番外編】恋の罠〜恋を見つけた時〜
この1週間。
…小川と会わなくなってからの1週間。
確かに、小川の事は考えてたよ。
元気にしてるかな、とか。
学校来てんのかな、とか。
…泣いてねぇかな、とか。
だけど、それは…
傷つけたからで…罪悪感とかからで…
別に、それが小川が好きだからとか、そんな理由じゃないんだ。
…うん。
確かに…
確かに、下校途中、無意識に小川の姿を探したりはした。
下駄箱を通る度、『先輩』って小川の声が聞こえたような気がして振り返った。
休み時間になれば、小川が会いにくる気がして、いつも小川が入ってきていた後ろのドアを見つめたりした。
クレープ屋の前を通る度に小川の事が頭に浮かんだ。
木陰のベンチで2人でクレープを食べながら話した事を思い出した。
…ついこのあいだまでは、クレープ屋は朱莉との思い出しか浮かんでこなかったのに。
今は―――…
頭に住み付く小川に、オレは髪の毛をくしゃくしゃとかき上げる。
言っとくけどオレは、朱莉がダメだからすぐ次とかそうゆうタイプじゃねぇんだ。
だからこんなすぐに小川に心変わりするなんてありえねぇんだよ。
絶対に…絶対に、ありえねぇんだ。
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