【短編・番外編】恋の罠〜恋を見つけた時〜
「あ、でもサボりはいけないな。
その場で注意しても良かったんだけど、人の恋愛を邪魔する趣味もないからね」
…覗いてたくせに?
そう言いたかったけど絶対言い返されて適わないから止めた。
「何か罰でもあげようか」
いりませーん…
「あ、会長、髪だったら今度ちゃんと…」
そう言い掛けた時、会長が「そうだ」とにこやかに笑った。
…こえ~
一体何を思いついたんだ…
きっとオレなんかバカには思いつかないような卑劣で堪える罰を…
「…罰として今日にでもあの子を恋人にしてあげなよ。
キミにはもったいないけどね」
さらっとそう残して階段を上りきった会長に、オレは呆然として…
その後じわじわと笑みを浮かべた。
…やっぱり会長には適わねぇな。
なんでもお見通しって感じだな。
オレなんかの気持ちまで全部。
「さて、と…」
オレは少し早足で階段を下り始める。
今日中にしないといけない「罰」をちゃんと果たすために。
…会長命令だし、これは絶対だ。
あ、あと流れちゃってたクレープもおごんなくちゃな。
「恋人記念」に。
Fin…
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