アバター
石井部隊
「俺はサイバー犯罪対策室の石井だ。手をかせ!」

石井は二人の機動隊員に肩を担がれ、サイバー犯罪対策室についた。通路、階段、部屋の前はものものしく機動隊員が立っている。警察庁内の警備は完全になっている。

警察庁五階のサイバー犯罪対策室の一部では、警視庁鑑識による銃撃戦の捜査が行なわれている。床にはまだ、血しぶきがべっとりついている。
この部屋を封鎖することは出来ない。全ての機器を運ぶことは出来ない。壁に設置された無数の大型液晶ディスプレイ、隣の部屋で静かに処理をするスーパーコンピューター。各県警と繋がっている大型サーバーを移動することなどできない。

サイバー捜査官達は、機動隊員に守られながらデスクの端末に向かい格闘している。

「石井主任!」

中渕が立ち上がった。サイバー室のメンバー全員も立ち上がった。
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