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由香は母親が勤める川口中央病院に搬送された。

川口署から連絡を受けた警察庁の石井と小林は、病院に着いた。事情を聞きたいのだが、母親は由香に付ききりで話を聞けない。

川口署から捜査一課の桜田と桃井が先に来ていた。

桜田と桃井は、小林の大きな身体に驚いている。女性刑事であれだけ太った人は見たことが無いと言う顔をしている。
小林はいつもジロジロ見られるのに慣れて知らん顔だ。

石井が連絡をくれた顔見知りの桜田に近づき、
「桜田さん、白鳥由香さんは、どんな状態ですか?」

「由香さんは、いまだ意識不明です」

「けがはないのですか?」

「外傷は無いと聞いてます。詳細は、もうすぐ担当医が来ますので……」

「私は明日の夕方、由香さんに事情聴取をする予定でした。こんな事になるとは思ってもいませんでした」

「そうですね。連続自殺事件です。それも集団でもなく、日を空けてです。自殺した者は、自殺の理由が一切ない。こんな事は今まで無かったこと事です」

「何か共通点があるはずです」

「そうですか……。ネットですか」

「それも有りますが、他にも何かがありそうです」

それから四人は無言で担当医の登場を待った。
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