キミとの距離は1センチ
「ごめんね。珠綺ちゃんに対して、失礼なことして」

「……いいえ。大丈夫です」



たしかにちょっとショックではあるけれど、こうしてちゃんと、宇野さんは本当のことを話して謝ってくれた。

もう、それで十分だ。


またひと匙ゆずシャーベットをすくって、ぱくりと口の中に入れる。

そんなわたしの様子を眺めていた宇野さんが、そこでまた、口を開いた。



「でもまあ……たぶん俺たちは、どっちもどっち、だったからね」

「え?」



その言葉の意味がよくわからなくて、思わず首をかしげる。

宇野さんは薄く笑って、わたしを見つめていた。



「俺が珠綺ちゃんを、“彼女”に選んだ理由は……一緒に仕事をしていて、その人間性が好ましいと、感じたからだけど」

「………」

「でも、1番の理由は……きみは俺を、すきになることがないと思ったからだ」



そのせりふが胸を貫いて、一瞬、呼吸が止まった。

固まるわたしに構うことなく、彼が続ける。
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