先輩。
いつものように準備体操を終え、
今日から素引き!



素引きは広いスペースが必要なため、
外で。


ゴム弓と想像以上に違いすぎて、
みんなで悪戦苦闘。



う…うでか疲れてきた…。


「あ、雨。」


奈々の一言で、どんよりとした雲が頭上にあることに気づいた。


黒谷奈々【くろや なな】。

奈々は、あたしと同じぐらいの視線の高さだからか、なんとな〜く安心するっていうか。


安心して話せる。



目の大きさがやばい。

やばいぐらいパッチリ。




「傘持ってないよー。」

夏菜が手を前に出して呟く。


梅雨が近づいている。




もうすぐ3年の先輩達は、引退する。
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