前を見すえて

「頂上、だよ」


姫美が煌の体を押しのける



「そうだな…」


煌が一呼吸置いてから姫美にキスした




「!?
なっ」


「好き、なんだよ」



………煌?!



「初めてあったときから…好きだったんだよっ

でも俺には笑がいたし、このまま封印できた、のに
キス、しちゃったから押さえられなかった」



煌が姫美を抱き寄せた
今度は姫美も拒まなかった



「笑にはおれから言う
ちゃんと別れてから告うから…!!」



「…煌…」



「それに
ここのてっぺんでキスしたら
永遠に一緒になれるんだって!」



にかっと煌が笑った




「煌っ…」



「姫美の気持ちは後で聞く」



煌はそう言って姫美を立たせて
座らせた



「さっきは…ごめん
止まらなかった…好きな子…目の前にいて
こんな密室だったから…押さえきれなくて」




煌は深々と頭を下げた




「い、…」



「いや、だった?」



煌が頭を上げた




「い、やじゃない…
いやじゃ、なかった」



「そっか!
よかったあ」






子どものように笑う、きみに恋したんだ……


大人、時々、子ども





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