前を見すえて
なぜか、あの人に会いたくなる。




ここにはもうきっと


あの純粋な笑顔をできる人はいないだろう。



「おい。唆奉。」



僕は、ここで唆奉(サブ)と呼ばれている。


僕は確かに地位的には下のほうだが、なぜかよく
女の人からよく、声をかえられる。


メインとサブってあるでしょ?


メインと呼ばれる人はここの


オーナーの利巧(りこう)さんだ。



「お前に客。

きてんぞ。」




利巧さんが不気味に笑った。



「客........すか。」




また、利巧さんは笑った。




「けっこーいいじゃん。



ここに通わせれば?」




僕は、利巧さんに頭を下げると、

入口に早足で向かった。






会いたいなんて思ったから


来たのかも。





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