前を見すえて

びっくりした。



まさか、綺羅があんな事を言うなんて。





「うん‥‥‥‥‥‥‥


ごめんね、綺羅。



でもあたしだって綺羅には傷ついて欲しくないんだよ‥‥‥!
だから、見て見ぬふりしてほしい。
今までの事は忘れてあげる。


今から、綺羅とは、友だちじゃない。」






どうしても失いたくない物がある。



あたしなら綺羅をきずつけてもいい。
けど、他の人はダメ。


綺羅はずっと、そのままでいて―――――――――――。





「なんで‥‥‥‥‥‥っ!?


勇伊とならいいって言ってるじゃん。
だから、そんなこと‥‥‥‥‥‥‥‥



言わないでよっ!」





「だから!もう「さっきからうるせーっ」




偉智‥‥‥?とか言う人が叫んだ。




「何‥‥‥?」




「五十嵐、お前はコウモリだな。」



!?

コ‥‥‥コウモリ???






「なんで?」





「だってさ、こいつがどっか行ってた時は


”勇伊なんてさいてぇー”
とか言ってたくせによ。


こいつが来たらさ、
”勇伊のこと傷つけたくないっ”
とか言っちゃって。



お前はコウモリだなっ!!」



あたしはぱっと、綺羅を見た。
綺羅もぱっと向こうを向いた。



「綺羅?!」






「............................あーぁ。



偉智くん。言わないでよぉ~」




「あ。ごめんなぁ。


だってこいつが本気にしちゃってるんだもんっ(ゲラゲラ)」





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