好きの気持ち
お客さん
話は戻って、高校二年生になった2人。トワはやっぱり強くなって、県のオープン大会で優勝してから雑誌で取り上げられ一躍有名になっていた。

私も遅れを取らずにオープン戦で勝ち上がったけど3位。

そんななか、私は風邪をひいてしまった。その時期に私たちの練習場に東京からお客さんがやってきた。

全国トップクラスの彩華(いろは)と桜庭だ。彩華は名前がコンプレックスな男子高校生、同い年。トワと同じ時期に東日本大会で優勝した強者。

その指導係で年齢が一個上の女子 桜庭は全国で3位の最強。トワは有名人2人に興奮状態で、交流していた。

私も有名人に会いたい思いで、髪の毛ボサボサのまま2人が泊まる民宿に赴いた。

自動ドアが開くと、私が貞子に見えたらしくトワと彩華は悲鳴を上げた。


「……ん?阪奈」

トワが気づいてくれてホッとした。

「もうお化け扱いなんてひどい」

微笑んで言うと、トワが駆け込んできて思い切り抱きしめた。

「ちょっと!!」

驚いてビンタしてしまった。トワは見事に床にすってんころりん。

「なにするんじゃ!ワシは心配しとっだんだぞ!」

「あ…ごめん。つい」

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