裏ヤン先生に愛されます


それを楽しげに観察していたセンセー。

何だか、大変なことになってきた。

「類君が、あいらちゃんを好きなんて…」

「あいちゃんと類が、こんなに親しいやなんて」

奏平と優衣が、絶句した顔をしていた。

類は、

「面倒なことになった」

と呟いてため息をついていた。

センセーはあたしの傍に近寄ってきた。

「あいらは3年間は、俺のモンなんですよ」

優衣がいるからか、センセー気取りをした。

類と奏平は、真の姿を知っているから無言のままだった。

「あ、もう授業始まっちゃう」

あたしが話を切り出すと、皆引き止めた。

「もう始まってる。センセーもいいの?」

優衣が聞くと、センセーはにこっと頷いた。

「今の時間帯は、センセーの授業入ってないんで」

偉く自慢げに言っている。

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