新撰組異聞―鼻血ラプソディ
「『ちんたーーっ!!』」



パンパンパン、スパーンッ


小気味良いほど響く鋭い音。


翡翠くんの胸ぐらをグィッと掴み、往復ビンタを2回。



――痛いっ



思わず声が漏れた。


翡翠くんの両頬に平手の跡が、くっきり赤くついている。



パチリ、目を開けた翡翠くんが土方さんとご対面。




したかと思った瞬間。



「Waaaaoooーーっ」


翡翠くんの雄叫びが轟いた。



「総、目隠しをしなさい」


「はい」



部屋の隅まで後ずさりした翡翠くん。


翡翠くんの持ち物から、ふわふわした布を拝借し、翡翠くんに近づく。



怯えた目をし、ガタガタ震えている翡翠くん。



「ん……可哀想だけど、ごめんなさい」


声をかけて、素早くふわふわした布で目隠しをする。


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