サッカー王子と同居中!



『いただきます』と言って小さく彼は言うと、一口すくって口に入れた。



あたしはその瞬間、今度はテレビから視線をずらして相ケ瀬くんの顔を見つめる。



それはやっぱり自分の作った料理に味が気になるからだ。



「へえー、見た目だけかと思ったら味もいいじゃん」



そう言うと彼はどんどん口にオムライスを運んでいく。



これでとりあえずごはんに文句は言われなかった。



「でしょ?良かった~!」



ホッとした気持ちであたしも食べ続けていると、相ケ瀬くんは『あのさ』と言いだしてきた。



あたしはなんだろうと思いながら「ん?」と口をもぐもぐさせながら言うと……



「サッカー部のマネージャーになるのやめて欲しいんだけど」



と一気に空気を変えて言ってきたんだ。


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