*続*先生、甘い診察してください





「ねぇ、口の中を診ても大丈夫かなぁ?」

「…っ」

「もちろん無理はしなくていいよ~。今日は痛み止めのお薬だけ出して終わりでもいいし」




夏依ちゃんはしばらく黙って考え込んだ後、





「ほ、本当に…診るだけ、で…終わり、ますか…?」


と、か細い声で言った。





「うん、もちろんだよ~。強引に治療したりは絶対しないからね~」

「っ…だったら……」



決心したように夏依ちゃんはコクッと頷いた。





「んふふ。お利口さん」



フワフワと微笑む智也を夏依ちゃんはポーッと見つめていた。




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