*続*先生、甘い診察してください




「っ…せん、せっ……。歯、痛いっ……」




何かの糸が切れたみたいに夏依ちゃんは泣き出した。




そんな彼女に智也はフワッと優しく微笑み、ポンポンと肩を数回叩いた後、指で丁寧に涙を拭ってた。






「よく言えたね。ここに来れただけでも十分すごいのに」

「あ、あちこち…痛くて……。すごく…不安、でっ……」

「うん。歯が痛いと不安になっちゃうよね。もう安心していいよ。ほら、泣かないで」




夏依ちゃんの顔は真っ赤。



彼女の顔を真っ赤に染めた原因は……智也。


嫌な予感がする。的中しなきゃいいけど。




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