追いかけても追いかけても


奏多の前なのにボロボロと溢れる涙を隠すこともできずに泣き続ける。

奏多は気まづそうにしていて、私がこれ以上ここで泣いていたら奏多を悪者にしてるみたいで嫌だ。

「なに泣いてんだろうね!直樹が優しいからー!」

なんて目をこすりながら言う。

「八代さんとうまくいくといいね」

出来る限りの笑顔を見せて言えば驚いたような顔をする奏多。
何を驚くことがあるんだろう。


「私は奏多がフられてどんだけあゆがいい女か気づいた方がいいと思う」

まだ怒っている由紀は奏多を睨んでいる。
それが面白くて笑ってしまった。

私に釣られて直樹も笑っていた。
< 52 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop