あの頃の君へ
そのまま出掛けてしまった拓真に、少しの不信感が募る。
どうして肝心な事は何も教えてくれないんだろう。
いつまでいられるのか。
向こうでどんな生活をしていたのか。
どこに出掛けているのか。
最初は友達とでも会っているものと思っていたが、この間拓真の親友だった子に偶然会って聞いてみると帰ってきている事すら知らなかった。
色々な考えが浮かんでは消えての繰り返し。
はぁ……。所詮私なんか相手にされてないのか。
すっかり暗くなったバイトからの帰り道、家の近くの街灯の下に人影が見えた。