世界でいちばん、大キライ。
「あの、今日、麻美から聞いて……なんか……ごちそうになったとか……どうなってそんなことになったのか、と」
『……警戒してます? 私のこと』
「え? いや、別にそういうわけじゃ……」

女性にストレートにそう言われると、なんだか罪悪感が増して感じてしまって久志は戸惑う。

本当に警戒までしてたわけではないが、麻美(こども)との接触にはやはり過敏になってしまうのも正直な気持ちだった。

まして、我が子じゃなく預かってる身だからこそ。

その説明をどうすればいいのか考えてる間に、桃花がさらりと久志に言う。

『じゃあ週末にでも、よければ弁明させてください』
「……は? あ、いや、ほんと疑ってるとかじゃな」
「日曜の10時。あのコンビニで待ってますから。……来るまでずっと」
「えっ、ちょっと待っ……」

繋ぎとめようとするも、『じゃあまた』と一方的に話を終わらされてしまった久志は、通話終了の文字を確認してしばらく固まった。

ピーピーと脱衣所から聞こえる洗濯終了の音で、久志はやっと我に返る。

「……日曜……ずっと……って。……マジかよ」

静まり返ったリビングでぼそりと漏らすと、それを確認するように携帯に触れる。
その画面には間違いなく桃花との通話履歴が残されていて、今しがた起きた出来事は現実のものなのだと思い知らされた。

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