湖都子のポエム2
久しぶり

やっと気づいた
自分の気持ちに…

バカだなぁ…俺…
今頃になって気づくなんて

自分の居場所は自分で決める

恋人になれなくてもいい
友達でもいいから
もう一度会いたい

あの頃はよかった…な
もう一度…あの頃に戻りたい
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愛里と別れてから、どれくらいたったのだろう?いくつもの季節が過ぎ…愛里がいない日々を過ごし、仕事はうまくいってるけど、心は満たされない

何もかもがイヤ…どんどん声も出なくなっていくのに、沢山の仕事…一生このまま?
あの頃はよかったな…思い出すのは仕事をする前、みんなで過ごした日々、あの頃に戻りたい

そう思っているのは、俺だけじゃなかったんだ
話し合った結果、バンドを解散した

懐かしい…あの街に戻ってきたけど…
今まで通りにいくはずもなくて
何をしたいのかも、わからなくなってきた

でも、愛里に会いたい気持ちだけは変わらなかった。

久しぶりに会った愛里は、ますます可愛くなっていた。あの頃と同じ笑顔。また笑いかけてくれるなんて、夢のよう…

ずっと忘れられなかった笑顔。俺、この笑顔が一番好き

恋人になれなくても、また会いたい

「バンドやめたんだね。これからどうするの?」心配してくれるのがうれしい
「まだ決めてない。これから考える…」
「同じだね…」
「一緒に音楽…やる?」ふざけて言ってみた
「そうだね…それもいいね…」
え……
「曲なら、作ってもいいよ。ちょっと待っててね…」何か持ってきた

「この間までフランスに行ってたんだけど、あっちで作った曲があるの…」
沢山の楽譜…「こんなに…」
「時間だけはあった…から」

愛里が作詞作曲…楽譜を見ながら歌ってみた
このところのスランプが嘘のように…声が出た

「昔よりうまくなったね」笑顔で言われ
やる気が出てきた。単純だな…オレ

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