私の好きな人 私を好きな人
スタッフルームに入ると、私を見た店長がニヤリと笑って、

『ええやん』

と、言いながら、机の上にあった一枚の紙を私に渡してきた。


『なんですか?』

そう言いながら見ると、それは履歴書だった。



『…花岡哲平』


『そいつ、採ったから。来週から来るから、研修よろしくー』


『えっ、ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!』

研修なんて…
私に出来るんだろうか…


しかも…


『店長、この子、高校生じゃないですか!?高2!17歳!』

『だから?』

だから?って…。

うちの店では、高校生は募集していないはずだけど…
そもそも、今、うちの店ではアルバイトの求人さえ出してないはず。


『いいねん。そいつ、付属の大学に行くから、受験もせんでいいらしいし、それに…』

『なんですか?』

『なんかなー、めっちゃやる気やってん。』


私はガクッとなった。


やる気があるのはいいことだけど…


私の初めて受け持つ新人さん。


どんな子なんだろう…。


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