姫は冷血王子の所有物
「そんなことで照れてるのか?お前、意外とウブだな。」
ホッとしたのもつかの間。
今度はバカにしたような笑いが返ってきた。
「っ!ぶ、部長はよくこんな体制で歩いてて恥ずかしくないですね!」
本当にそう思う!
今の体制で街を歩くなんて、神経がどうかしてるんじゃないかと思う。
「別に。…何?恥ずかしいわけ?」
「当たり前に決まってるじゃないですかっ!!」
「じゃあタクシー拾うか。」
あ、そうかタクシー!
なんで最初から気づかなかったんだ!
「つっても、飲み会来た奴ら、ほとんどタクシーで帰りやがったからな。そうそう掴まんねぇぞ?」
「構いません!早く見つけてください!」
羞恥心が消えない私は、もう必死!
部長の神経の図太さが、本当に恨めしいよ…。