竜宮ランド(短編)
どんよりとした曇り空の下――


大勢の長靴を履いた人たちが一心不乱に砂地を掘り返しては一喜一憂している。


お父さんとお母さんは行きの車の中であれだけはしゃいでいた割には、どうも潮干狩りは初めてのようで、近場にいる人にコツを聞いては「なるほど」などと、しきりに感心していた。
 
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