愛なんてない
不本意
「さて、とできたわ!」
里美さんは満足げに頷いた。
「さ、弥生ちゃん。早く京に見せなきゃね」
「え~~どうしても見せなきゃダメですか」
鏡で自分の姿を見るのさえ恥ずかしいのに、里美さんはどうも京にこれを見せつけたいらしい。
「もちろん!ちゃんとスポンサーの意向も訊かなきゃね」
スポンサー、と聴いてわたしはそれ以上拒否できないと溜め息を着いた。
そりゃあ確かにこんな高級なお店、わたしの手持ちのお金で払えるわけがない。