愛なんてない
普段温厚でわたしが何をしてもめったに怒らないお兄ちゃんが、尋常でないほど怒ったのを初めて見た。
わたしは肝を冷やしてお兄ちゃんの様子を見た。
だから、言ったのに!
お兄ちゃんはきっと怒るって。
このままじゃ相良先生が告発されちゃう!
わたしは急いで何か言おうとするのだけど、このためにシミュレーションしてた全てが頭から吹っ飛んでた。
お兄ちゃんは親の敵みたいに相良先生を睨んでたけど、先生は静かな目線でそれを跳ね返してた。