愛なんてない
それが京子ちゃんで。
2450gと小さめながら、母親の葵さんの命をもらったように元気にすくすく成長した。
もちろん京は血が繋がってない子とはいえ、京子ちゃんを本当に可愛がった。
葵さんの葬儀が終わっても弥生さんと京と京子ちゃん。新しい3人のささやかで幸せな生活は続くと思われた。
でも――。
風の便りに葵さんが亡くなった事を聞きつけた葵さんと弥生さんの実の父親が、弥生さんと葵さんの遺児である京子ちゃんを引き取ると押し掛けてきたという。