愛なんてない
想いが強まるほどに苦しくなる。
無言の弥生をそのまま自分のものにしたいと。狂おしい気持ちで見た。
だが、だからといって他の女はもう目が向かない。
俺には弥生が、全てだったから。
青空に映えるヒガンザクラの下、俺は麻美の送別会に弥生とともに参加した。
心なしか弥生の表情も穏やかで、俺は久しぶりに楽しい気持ちになれた。
賑やかな場所で、弥生。おまえも嬉しいか?
俺は弥生にたびたび話しかけ、暖かい木漏れ日と穏やかな風と春の香りを弥生に感じさせた。