愛なんてない
求めるふたり






相良先生の目が底光りしてる。


眼鏡の奥からの鋭い眼光に射抜かれたわたしは、完全に拘束されてもいないのに体が動かなくなった。


肉食獣みたいだ、と思ったのはほんの一瞬で。


今はそれよりも本能的に恐怖感を感じ、見えない鎖で雁字搦めに絡め取られて身動きが取れない。


今にも爆発しそうな澱んで熱く、それでいて背筋が凍りつく冷たい。相反した感覚の矛盾。


相良先生はシャツを脱ぎ上半身裸の姿でわたしに覆い被さると、耳元に唇を寄せて囁いた。



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