小説家
―――よし
買い物終了!
えーと、電球とスケジュール帳…よし。
今何時だろ…
「げ、4時半!」
5時までに先生の家に着かないと絶対怒られる…!
私はダッシュでここから正反対の先生の家へ向かった。
べっこう飴を買い忘れてる事に気付かずに。
ガラッ!
「お邪魔します!」
「遅い」
「え?」
ハァ…ハァ…
こんな全力ダッシュしたのに間に合ってないの!?
「い、いま何時で…すか…ハァ…ハァ…」
息切れハンパないっす。
「5時12分だ。」
くっそおおおおおお!
おしくも12分遅刻!
「すいません…」
ていうかもうちょっと早くにメールして欲しかった。
「ハァ…おつかいも出来ないなんて、子供だなぁお前は。」
「じゃあ!もうちょっと早くメールしてくださいよ!」
「あ?こっちは雇ってんだからそれくらい出来ないでどうする。」
ι(`ロ´)ノムキー!
「…」
「まぁいい。はやくその袋渡せ。」
っとにこの先生はー!
「はい、どうぞ!」
そういって渡すとガサゴソと袋の中を確認した。
「…おい。」
ギロっと鬼のような顔で睨まれる。
「は、はいなんでしょう…?」
え、やばい何かやらかした!?
「…飴。」
「え」
「…べっこう飴はどこだ。」
「あ…。」
ああああああああああああやってしもたあああああああ!!
「お前まさか忘れたとは言わないだろうな…?」
そ、
「そのー…まさかー…だったり?」
「…あぁ!?」
ああああああああああああ!
「ご、ごめんなさい!す、す、すぐ買ってきます!」
「お「いってきます!!」
先生の言葉を最後まで聞かず私は狂ったように走る。
今ならボルトに勝てる気がする…!
ってそんなこと考えてる場合じゃなああい!!
あああああもーーーーー!!
3分も経たないうちに家の近くのコンビニでべっこう飴を買い、同じように来た道をボルトに勝るであろう速さで駆け抜けた。