カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「ダメ…」


目を開ければ、逸希の姿はなかった。

強欲な逸希のせいで、下半身が錘のように重たい。

私はのろのろとカラダを起こして、寝癖で乱れた髪を手櫛で整えた。


「下着…洗面所に置いたままだ・・・」


「起きたか?」


黒のスェットズボンに白いプリントTシャツ姿の逸希は寝室に入って来た。


「起きたけど…」


逸希は私の肩に白いYシャツを羽織る。


「これは?」


「俺のYシャツだけど…お前のドレスはリビングだ。下着は洗って乾燥機で乾かしておいたから…」


「ありがとう」


「でも、今はこのYシャツを着てくれ」


「いいけど…」


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