カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「!?」


一度振り返り、全体の雰囲気を第三者的に傍観する。


やはり、何も興味が湧かない。


私は出口に向かって踵を返す。


ふわりと長いネックレスが煽られ、すれ違いざまに入って来た男性の上着のボタンに引っ掛かった。



「ゴメンなさい…」


色素の薄い切れ長の瞳が大きく見開く。


彼はボタンに引っ掛かった私のネックレスをやんわりと外した。


「莉那・・・」
低い声が私の鼓膜を揺さぶる。

「逸希・・・」
一番会いたかった人が目の前に佇んでいた。


逸希は遅れて同窓会にやって来たのだーーー・・・


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