カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私は逸希を執務室に案内した。


逸希の超絶なイケメン顔は、廊下ですれ違う女子社員達の視線を釘付けにする。


互いに勤めている会社のコトは訊かなかった。


私は母伝手で逸希の会社のコトは知っていたが。


執務室に入ると、私の知らない間にデスクが置かれていた。



「これが俺のデスクですか?」


「だと思います」


私も自分のデスクの椅子に腰を下ろした。


「執務室持ってるなんて…莉那凄いな」


「…逸希は私の勤めてる会社知っていたの?」


「知ってるも何も…俺の居た会社とは近いからな…莉那の姿…見かけたコトあるさ」


「えっ!!?」


私は一度も見かけたコトないけど、逸希は私の姿を見ていた。



「なら、声掛けてくれたら??」


「俺達は赤の他人だったはず。見かけても無視すると言っていたはずだ」


逸希はブリーフケースをデスクを置いた。

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