カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私と逸希の考えた新商品の販促プランは完成。

マーケティング部、商品開発部での全体会議。


逸希がプロジェクタースクリーンを使い、皆の前でプレゼン。滑舌のいい滑らかな逸希の声が会議室に響き渡る。
私は逸希の話を訊きながら、スクリーンに資料の映像を映し出すのが役目。


「さすがは藤堂社長の申し子。完璧だな…」


商品開発部の野崎部長は逸希を高評価していた。
逸希の評価は私の評価でもある。

野崎部長は滅多に人を褒めない人で有名。

そんな人が人を褒めるんだ。逸希の実力はホンモノだと思う。


「お手元の資料の2ページをご覧ください」


逸希の言葉で私はパソコンを弄って、スクリーンに資料の2ページ目のグラフを映し出した。


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