これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「わぁ! 真っ白」

「だから言いましたよね。真っ白だって」

クスクスと笑う様子がいつもの冷静な様子とかけ離れていて一瞬見とれてしまう。

ダメダメ、こんなに見てたら変に思われちゃう。

「ストップはココですよ」

突然現れた人物と、真っ白で何もコピーされていない書類の両方で軽くパニックになった私は、あたふたするだけでストップボタンも押していなかった。

次々と吐き出されていた用紙が止まる。

私は、コピー機のカバーを開け確認した。

「あ……裏を印刷してしまってたみたいです」

「……そのようですね。相変わらずといっては失礼になりますかね?それでもやっぱり期待を裏切らないあなたを見ていると飽きませんね」

 褒められた!え?褒められてる……?

 チラリと顔を覗くと、ニコニコとした笑顔でおかしそうにこちらをみていた。

 やっぱり高浜さんの笑顔は素敵……。

 その笑顔で自分が褒められているかどうかなんてどうでもよくなった。

「今度は、ちゃんと表裏確認してくださいね。では」

 笑顔が真顔に戻り、私の傍を離れていく。こっそりその背中を見つめて居ると伊藤さんがこちらに駆け寄ってき
た。

 まずい!コピーミスしたの見られてたかな?

 焦って(でも表裏の確認だけはして)スタートボタンを押す。
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