ハートロッカー
「はーっ、呆れたもんだなあ」

「彼氏がいるのに合コンに参加なんてねえ…。

わたし、その子の気が知れないわ」

七緒と針井ちゃんはうんうんと首を縦にうなずいた。

「ま、寧々は間違ってもそんなところに行かないだろうけどな」

ニッと白い歯を見せて笑った七緒に、
「わかんないわよ?

わたしも頼まれたら断れない性格だから」

針井ちゃんはフフッと笑った。

「頼まれる前に、俺が断ってやるけどな」

パチリとウインクをした七緒に、
「えー、何よそれー」

針井ちゃんは笑い出した。

「相変わらずラブラブなもんだな、お前ら2人は」

俺は毒づくように言った後、ハチミツラテをストローですすった。
< 5 / 153 >

この作品をシェア

pagetop