スイートな御曹司と愛されルームシェア
いつも頼りなさげで、ついつい世話を焼きたくなる。そんなところが果穂にはあった。だが、咲良にはない。普段からスーツをビシッと着こなし、きりりと髪をまとめ、キビキビと動く。それはすべて講師として信頼されるためにやってきたこと。夢である仕事を進めるために必要なこと。そう思っているのに、そのすべてが欠けている――必要ではない――果穂の方を恭平が選んだことが皮肉に思えてならない。
「がんばればがんばるほど、恭平くん好みのかわいい女じゃなくなっていったんだ……。私、いったい誰のために……何のためにがんばってきたんだろう……」
そうつぶやいたとき、頬に温かく湿ったものが触れた。それが翔太の舌だとわかったのは、涙をすくうように頬を舐め上げられたときだった。
「ひゃ」
思わず視線を向けると、淡く優しい笑みを浮かべた翔太と目が合った。
「咲良さんはかわいいですよ」
「そんな嘘はいらない。自分でもわかってるんだから。同情なんかやめてよね」
ふてくされたように言ってシーツに顔を押しつけると、耳たぶに翔太の唇が触れた。
「もう、何するの」
煩わしく思って首を振ると、髪を優しく撫でられた。
「がんばればがんばるほど、恭平くん好みのかわいい女じゃなくなっていったんだ……。私、いったい誰のために……何のためにがんばってきたんだろう……」
そうつぶやいたとき、頬に温かく湿ったものが触れた。それが翔太の舌だとわかったのは、涙をすくうように頬を舐め上げられたときだった。
「ひゃ」
思わず視線を向けると、淡く優しい笑みを浮かべた翔太と目が合った。
「咲良さんはかわいいですよ」
「そんな嘘はいらない。自分でもわかってるんだから。同情なんかやめてよね」
ふてくされたように言ってシーツに顔を押しつけると、耳たぶに翔太の唇が触れた。
「もう、何するの」
煩わしく思って首を振ると、髪を優しく撫でられた。