コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「何で?」

「やっぱり、合コンじゃ恋は生まれないなと思って。第一、僕ってああいう場が合わないタイプみたいだし」

「今さら気付いたんか」



小柴は警官にしては小柄で、顔も可愛い系のワンコみたいな男。

性格も人懐っこくていいヤツなんだが、ちょっと天然な所がある。そこが面白いんだけど。



「それだけじゃないんです」



配達されたおかずのとんかつをかじる俺に、小柴はなぜかずいっと顔を近付け、真顔で言う。



「僕は恋に落ちました」

「……誰に?」

「縁さんの友達の、舞花さんに」

「………………え゙ぇ!?」



驚きで箸からとんかつがこぼれ、ポロリと弁当の中に落ちた。


縁の親友で、俺も高校の頃から面識のある舞花ちゃんは、現在保育士として働いている。

公立の保育園に勤務しているため異動があって、今は奇遇にも俺達と同じ市内に住んでいるのだ。


家が近くなったおかげで縁達は度々遊んでいるし、うちにも何度か招いてはいるのだが……

小柴がいつ舞花ちゃんに会ったっていうんだ?

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