コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
急に声をひそめる翔に、何だろうと俺もしっかり耳を傾ける。すると。



『兄ちゃんって、いつどこでどーやってエッチしてたわけ?』



…………沈黙。

そして頭を抱える俺。



「あのな、“いつどこで”はまだいいけど“どーやって”って……それはエロ本見るなり何なりして自分で覚えろ」

『わはは、つっこむ所そこなんだ! じゃあ、いつどこでヤッてたの?』

「そりゃ親がいない時に彼女の家で……って言わせるなよ」



爆笑する翔の声を聞きながらソファーから立ち上がり、開けたままだったカーテンを閉めようと窓際へ向かう。



『やっぱそうだよねー。オレらの家じゃ誰に見付かるかわかったもんじゃないし。てか、エロ本すら見れないじゃん?』

「翔もついにそんな苦労をする年頃になったんだな……」



三階のこの部屋から見える街の明かりを眺めながら、俺は独り言のように呟いた。

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