蓮月～ハヅキ～

｢い、いや、今のは…あの、あれです！言葉のあやですよ！あははははっ！！｣



｢｢｢どんな間違えだよ。｣｣｣



ぐっ…目の前にいた男子３人にそう言われ、言い返す言葉もない。



もう、諦めよう。皆の心の中であたしは、クリーチャーとして生きていこう。




｢まぁ、あれですよ。クリーチャーも愛らしい所ありますしね、はい。可愛らしさもありますしね！！｣



｢お、お前…頭大丈夫か？｣



カッチーン
凄いムカつくな、お前。何マジ顔してんだよ、何でドン引きしてんだよ。



｢き、京香…あたしを助け――｣

｢あれ、木下さん…と藤(ふじ、)何やってんの？｣



聞き慣れた声に振り向くと、あたしと、男女の子(ネーミングセンスが輝いてるよね)を見て驚いた顔をしている宮本くんがいた。



…ん？今宮本くん、藤って言った？この男女の子に？
ん？２人は知り合いなのか？



｢あ、蓮月ーっ！僕、蓮月に会いに来たんだよっ！！｣



ﾞ藤″と呼ばれた男女の子は宮本くんを見るなり、抱きついた…抱きついた！？



え！？お二人はそうゆう関係！？俗に言うカップルなるものなのか…



まあ、確かにすっっっっっごくお似合いだと思うけどね。美男美女だしね。



あたしが二人をボーッと見ていたら視線に気付いたのか、藤さんがバッと宮本くんから離れた。



｢ご、ごめんね！目の前でこんなの見せられたら嫌だよね…蓮月の＿＿＿＿なのに。｣


｢…藤止めろ。｣



｢…で、でも！｣



｢いいから、止めろって。木下さんが混乱する｣



あたしは、不満そうな顔をしながら宮本くんを見つめる藤さんと、険しい顔をしている宮本くんを見つめることしか出来ない。



だってね、蓮月の…までは聞こえたんだけどね？
その後が全く聞き取れなかったわけだよ、うん。



だから混乱するも糞もないわけですよ。