Kiss of a shock ~涙と~
「言っておきたくて・・・。」


外灯の下で、万理香は立ち止まり頭を下げた。


「本当に、ありがとうございました。」


こんな私を今まで育ててくれて、今まで面倒を見てくれて・・・。


「お借りしていたお金は、もう少し残りますけど、それも必ずご返済します。」


馬鹿なことを考えるんじゃない、って声が響いた。


万理香は、はいと微笑して答え、電話を切った。


もう、仕方がないんだ。


選択肢は残されていないのだ―。

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