Kiss of a shock ~涙と~
そう言いつつ、男が促した方向に目を向ける。


先ほどの女の傍に男が二人立っている。


声をかけられているようだった。


「あれが、何だって?」


「放っといていいの?」


「何で。」


「何でって、知ってるでしょ。あいつらこの辺のゴロツキだよ。良いうわさは聞かないけど?」


ああ、そういえば。


直人は仕事の関係でもう何度も香港を訪れている。


広東語もペラペラだし、この辺りも何度も歩いたことがある。


男二人は女の腕を引いてへらへらと笑っているのが見えた。


「助けてあげたら?」
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