Kiss of a shock ~涙と~
健二の返事を待たずにキッチンへと向かう。


彼の好きなブルマンを珈琲メーカーにセットして、声をかける。


「渡してきましたよ。」


上半身裸のままで、煙草に火をつけて陣内の傍まで来ると、頷いて言った。


「ありがと、どうだった?」


感じたことは、彼女が間違いなく男を知らないだろうということ。


それから、バカがつくくらい人を疑うことを知らないだろうなということ。


きっと、それが理由で何度も痛い目は見ているはず。


だけど


「彼女が、一筋縄ではいかないって意味が、分かったかな。」
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